マンションの価格はどう決まる?その2

④販売諸経費……販売時のモデルハウス設営費用、広告宣伝費、販売会社の販売手
数料などですが、分譲戸数が小さくなるほど、1住戸あたりにかかる割合が高く
なります。

⑤会社諸経費……分譲会社の人件費、会社経費、借入金利負担などです。

⑥利潤……以上の原価、経費のほか、用地取得時からの時間経過によるマクロ的な
市況変化や販売時の競合物件の多寡などを含め、当初の想定販売価格を再度検証
しながら実際の販売価格が決定されます。販売戸数が多ければ弱気の設定になる
かもしれませんし、希少価値があれば強気の設定になることもあるでしょう。大
幅な事業計画の縮小変更で、すでに赤字になっている物件もあります。企業の経
営上は必要な利潤を盛り込みたいところでしょうが、かといって、周辺にくらべ
て割高な価格設定であれば売れ行きに影響します。販売が長引くと、余分な販売諸経費がかかったり、
値引きを余儀なくされて逆に損失がでてしまいますから、赤字の物件もあり得るわけです。
詳しくはここを読んでマンション購入時の材料にしてみてください。

以上、概略ですが原価、経費の構成要素をみてきました。最後は需要と供給という
ことになりますが、利潤のところで説明したように市場が見えないと価格設定はとて
も難しいようで、情報誌でのプレリリースや友の会など、分譲会社はできる限り販売
前の市場反応を探ろうと努力しています。購入者側が価格に悩みをもつように、分譲
会社も価格設定には悩みを抱えているようですね。

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マンションの価格はどうやって決まる?

一般的な事業の流れに沿ってみていきましょう
まずは「原価+経費+利潤」という計算を詳しくみてみましょう。

⑪事業用地の取得……土地には公示価格や路線価など、価格評価の目安があるのは
ご存知だと思います。土地の売主はこれらの目安や周辺相場価格を参考にして売
却価格を考えます。いつぽうマンション分譲会社は、その土地に計画するマンシ
ョンがいくらで売れるのか、他社を含めた周辺の相場価格を目安に事業計画を立
てていきます。その土地にどれくらいの規模の建物が建てられるのかによって、
1住戸あたりの土地価格が変わりますので、建築関連法規などと照合しながら、
おおよそのボリューム計画を行ないます。その結果、マンションの想定販売価格
から土地の購入可能価格が決まります。最終的には売主、買主双方の希望価格を
すり合わせるべく、交渉によって売買価格が決定します。

マンションの価格についてで詳しく知りました。
マンションの購入を検討している人は読んでおいて損は無いと思います。

②設計・建築工事費……企画設計から実施設計へと進み、工事見積りを経て、建築
工事費が決定します。独立した設計者がいる場合は、施工会社数社から見積りを
徴収する方法でコストを抑えることも可能ですが、企画の段階から施工者(設計
も行なう)を決め、施工者のコスト削減ノウハウに期待しながら設計施工で進め
る例がほとんどです。

③事業関連経費……工事着手前に、建築確認申請などの許認可取得のほか、
近隣折衝を行ないます。建築に反対する近隣住民側との交渉により、建物の階数・形状
を変更し、住戸数を削減しなくてはならなくなるようなことになると、土地代金
が決まっているために、1住戸当たりの原価は押し上げられる結果になります。

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賃貸のメリット、デメリット

賃貸のメリット、デメリット

借地借家法が改正されました。それまでは借家人にとって比較的有利でしたが、
新法により、家主が「更新しない」「立ち退きを請求する」場合の理由の解釈が広がりました。
もちろん家主側の理由のみによる一方的な立ち退き請求は認められていませんが、
寝耳に水といったことが発生するかもしれません。
たとえば、周辺より賃料が低いため建替えを行なうといった家主の都合による立ち退きを要求されることがあります。

最近は自前でリフォーム可能な賃貸マンションが見られます。
賃貸でも自由にリフォームができるのであれば、分譲マンションのメリットは薄れていくでしょう。
私はで賃貸のメリットを勉強しました。
ただし、新法では造作買い取り義務が任意になりましたので、そうした物件であっても注意が必要です。
通常、賃貸人の同意があったうえでエアコン、建具、畳など、造作のリフォームをした場合は、
その費用を請求できますが、特約にて「造作買取り請求しない」などの記戦があれば、請求できなくなりました。
建物を維持するための修繕費用は別ですが、この特約があると、
リフォーム後すぐに立ち退きを請求(前述のとおり、一方的な請求は認められませんが)された場合に不利益を被ります。

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賃貸と比べて分譲が有利な点は?

購入するのと借りるのとでは、対象となる物件にも違いが出てきます。

土地価格が高騰していたころ、いわゆる土地信仰と逆に「一生をかけて高いロー
ンを負担するより、ほかにお金を使って生活を充実させよう」と、賃貸を選択する考
え方が一時的に芽生えました。が、昨今は土地価格が下落し、家賃と同程度のローン
で資産を入手できる時代となったため、賃貸より分談を希望する方が増えているようです。

資産を持つことのメリット

分譲マンションは、ローンを完済すれば自分のものになります。
右肩上がりの時代は、マンションを住み替えることによって、よりより住戸を手に入れることもできました。
しかし今はデフレの時代。資産価値が横ばい、もしくは右肩下がりの時代ですから、そのような期待はできません。
とはいえ、残存価値がゼロになるわけではありませんから、処分すればいくらかの金額は手元に残ることになります。
マンションを売るという決断をしたあなたの為に>>

分譲マンションの場合、家賃はありませんが、固定資産税などの税金、管理費、修繕積立金や大規模修繕の費用負担が発生しますので、
必ずしも賃貸マンションにくらべて経済的メリットがあるとはいえません。今の時代、「資産を形成する」というより、
むしろ「資産を所有する」「持ち家をもつ」ことによるメリットがあると考えたほうがいいでしょう。
具体的には、自己所有であるため気兼ねなく使えること、将来家族構成が変化した
場合に自由に(管理組合規則の範囲内であれば)リフォームできることが挙げられます。
リフォームすることにより、より豊かな理想空間に近づけることができるのは、持ち家ならではのメリットです。

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マンションのデメリット

マンションは個別の住戸では家として完結できません。集住空間全体で成り立って
いるのです。そう考えるとマンションとは共同生活であり、共同体ともいえます。

マンションには自治権というものがあります。共同体である認識をもって人間関係
を築いていけば、新興住宅地では得られないコミュニティを構築することも可能です。
実際に、環境共生を共通認識に住民が話し合いを重ね、協力共同作業のなかから環境
共生コミュニティが実現した例があります。マンションには、そのような可能性が大
いに秘められているのです。

しかし、逆に生産性や経済性のみを追い求めたマンションでは、共用部分にゆとりがなく、
コミュニティも育ちにくいため、将来スラム化する危険性をはらんでいるともいえます。
この点をどう考えるかが、メリットとデメリットの大きな境目です。

共用施設やセキュリティを充実できるのも、施設や設備を共有しているからこそです。
ただし、ホテルのロビーのようなエントランスが本当に必要かというと疑問は残ります。
販売戦略の道具、すなわち見た目だけのよさにではなく、住まい手にとって本当に有意義な施設や設備を充実させれば、
マンションはもっと魅力あるものになると思います。
マンションの魅力をもっと感じる為に読んでおいて損はありません>>

◇マンションのデメリット◇

・管理費、修繕積立金や駐車場代などが毎月かかる。
・建物の増改築や建て替えが自由にできない。
・上下階や隣戸で音の問題が気になる。
・土地所有分が少なく、財産価値に劣る。
・ペットを飼うことを制限しているマンションが多い。
・共用部の管理次第で住みにくくなってしまう。
・収納部が一戸建てに比べて少なくなりがち。
・高層階では、ゴミ出しや郵便物の受け取りが面倒。
・基本的に、1階以外に庭はない。
・共同住宅のため、一定の規律や決まりを守らなければならない。

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マンションのメリットとは?

利便性のよい地域に住むことができる
マンションのよさがもっともよく現われているのは、都会での生活が可能になると
いう点です。職住近接となり、利便性が高まり、家族の触れ合う時間が多くなること
は都会に住むことのメリットです。単身者やお年寄りにとって、周辺施設が充実して
いる地域に住むことは、何よりもありがたいことです。
しかし、都心に近く利便性のよい土地は価格が高く、住宅用地として購入すること
が困難です。その点、マンションは土地権利を複数の居住者と共有するため、土地の
負担割合が戸建てにくらべて低く、都心の利便性のよい土地に住むことが可能となり
ます。

都心部において、同一地域内の購入価格における、戸建てとマンションの住戸面積
を比較すると、マンションのほうが広い面積を確保できる傾向にあります。また、階
段などの移動空間を共有しますから、戸建てと同じ面積であれば、有効に利用できる
面積がより大きいといえるでしょう。マンションでは都心部の高額な土地でも、土地
の負担率が小さいので、その分、購入価格を抑えることができるのです。

戸建てにくらべて割安感がある
逆に建物が償却を迎えるころには、一戸当たりの土地の持ち分が少ないため、わずかな資産価値しか残りません。
価格的に購入しやすいというメリットがある半面、将来的にはそれがデメリットになりえることに注意が必要です。
購入前にメリットとデメリットをしっかり把握する>>

◇マンションのメリット◇
・駅の近くなど、交通アクセスのよいところに建てられることが多い。
・都心に近く、病院や学校などの周辺施設が整っている場所での購入が可能。
・仕事と暮らしの地域距離が短くできる。
・耐火性や耐震性に優れた構造が多く、共有でのセキュリティ機能は高い。
・住戸内にフラットな空間をつくりやすく、空間を広く、バリアフリーにしやすい。
・大規模の喝合、共有施殴(ホール、典会所、託児所など)を豊かにすることが可能。
・断熱性、気密性に優れた建物が多い。
・高層階で、に優れた住戸が可能。
・共同管理のため、一戸建てのようなメンテナンスが不要。
・ゴミ出しが24時間いつでも可能

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快適に暮らすための準備

分譲マンションは、構造躯体や基幹設備を共有し、それに囲まれた空間内
部は自分だけが所有するという、いわば、二重の所有形態になっています。
好きにできるのは(これにも制限がありますが)所有空間内だけで、その空
間を形作る容器については、皆さん合意のもとでの維持管理。不具合がある
からといって、自分ひとりで修理できるものではありません。また、まわり
に迷惑を掛けないような住まい方が共同生活だと思っていらっしゃる方も多
いと思いますが、それだけでは済まされない仕組みにもなっています。

冒頭の「共同住宅」の意味をご理解いただければと思っています。
詳細はこちらにもありますのでよろしければ>>

設計事務所として独立する以前、マンション事業の実務に携わったことが
あります。その経験が、これからマンションを購入する方だけではなく、
すでにマンションを購入された方々にとっても参考になればと思っています。
賃借や戸建てと比べて、分譲マンションではずいぶんと事情が違いますので、
基礎知識として知っておきたいことが盛りだくさんです。「あ-、ややこしくて不便」なんて思わずに、
快適に暮らすための準備だと思って少しずつ勉強をはじめてみましょう!

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「高級な住まい」というイメージ

「マンション」。

この言葉に、なぜか「高級な住まい」というイメージを感じるのは私だけではないでしょう。
カタカナのせい?では、「共同住宅」と言い換えるとどうでしょうか?
何か「寄り合い住宅」みたいでイメージが違いますか?
バブルのあと、ようやく経済が落ち着きそうだと思ったら、今度はデフレ。

一時は郊外の土地価格も上がってしまい、こんな所にも分譲マンションが……
と聴いたものですが、ここ数年、分譲マンション建設は地価の下落で都心に集中しているようです。
デフレとはいえ、いまだ都心の土地は個人が買うには高すぎますから、都心の住形態としては今のところこれしか方法がないといった感じがします。

私自身も以前はマンション住まいでした。分識用を賃借したものでしたが、
都心に近く、通勤・外出が楽で、住まい自体も機能的で快適でした。しかし
今思うと、賃貸であったために、所有に関わる様々な問題に携わることなく、
マンションのメリットだけを享受できていたように思えます。
マンションのメリットをもっと知りたい方はコチラも読んでみてはいかがでしょう>>一戸建て 売れない

購入される方にとっても、マンションのメリットだけがよく映るのかもしれません。
しかし、所有するうえではメリットばかりではありません。

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住まいの選択肢

住まいを手に入れるときの選択肢は、戸建て住宅か、マンションかのいず
れかです。それだけ、マンションは日本の住宅供給の一端を担っているわけ
です。しかし、マンションを手に入れるうえで「当たり前」と思われている
ことのなかには、「それで本当にいいのだろうか?」と疑問をもつことが少なくありません。

マンションのほとんどは、建売り住宅と同様に建設中、もしくは出来上がったものを「買う」ことになります。
住まいは「買う」ことが当たり前のように思われていますが、住まいは本来「つくる」ものです。
「買う」ことのメリット、デメリットを知っていただきたいと思っています。
こちらにも詳しく載っていますので参考までに>>家 高く売る

マンションがつくられるプロセスは、マンション供給者の長年の経験から確立されていますが、
設計・監理において、私たちのような建築家が行なう場合と、その方法や目的が異なります。
お客様の側に立った公正な設計・監理がなされているかというと、必ずしもそうではありません。

なにごとにもよい面と悪い面があります。このようなプロセスが慣例とされていることにも問題はあるでしょう。
一生をかけて手に入れる住まいであるという気持ちをもって、お読みいただけると幸いです。

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「住まう」と「集う」

人が「住まう」こと、「集う」ことは昔から大変重要な関係がありました。

「住まう」ことは近隣の関係を大切に思い、「向こう三軒両隣」「遠い親戚より近くの他人」という、「集う」ことによる助け合いの精神が宿っていました。

現在は、金銭の支出さえすれば、こうした「集う」という助けなしに「住まう」ことができると感じられているのかもしれません。
そんな現代人が分譲マンションを購入する時には、
「住まう」と「集う」という本来の関係を忘れ、「住まう」という意識だけで購入してしまいます。
「住まう」と「集う」とのバランスを、その後に育める人と育めない人が共存することになります。
ここに集い住まうことによるトラブルが発生します。

また、「集う」建物そのものの特性を理解しないで購入すると、
思いがけない生活の不具合を感じることにもなります。一戸建ての場合はその後、自力で増改築できますが、
「集う」建物ではそれができません。その場合は手放すことでしか解決できないこともあります。
これらの「集う」ことによる特性を理解していないでマンションを購入すると、人によっては精神的なバランスまでも崩壊する悲劇になることもあるのです。
悲劇を回避するために事前に読んでおきましょう。>>マンション 売る 貸す

日頃の活動のなかで、マンションの住人や管理組合からの相談、第三者調査依頼の経験を通して、
「住まう」ことと「集う」ことのバランスの大切さ、「集う」建物の管理の重要性を理解していただくことが、
楽しく集い住まうことには欠かせないと考えました。
皆様の「住まう」ことの幸せに結びつくことを心より祈ります。


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